ハイドロキノンとは

ハイドロキノンとは

正式名称はヒドロキノンともハイドロキノンともいい、発音の違いで表記が分かれているようですが成分上同じです。

ハイドロキノンと表記される場合の方が多く、省略してHQと表記されることもあります。

ハイドロキノンは、コーヒーやいちごや麦芽に含まれる天然成分です。

 

元々ハイドロキノンは合成や写真の現像の還元剤、ゴムの酸化防止剤などに使用されていました。

特徴としては還元力が強く、酸化されやすい物質であるといえます。

シミへの効果

ハイドロキノンが高く評価されるのは

  • 今から作られる可能性のあるシミを未然に防ぐ
  • なおかつできてしまったシミを消してしまう

という二つの効果が期待されるからです。

 

美白効果をうたっている化粧品を目にしたり実際使用したりしたことが一度や二度はあると思います。

一般的な美白化粧品の多くはこれからできるシミを作らせないというものになります。

できてしまったシミには働かないものが多いのです。

 

ハイドロキノンは将来のシミにも既存のシミにも働きかけるのです。

できてしまったシミはあきらめるしかないと思っていた方にも最適です。

 

では、具体的にどのように作用してシミがなくなったり予防されるのでしょうか。

メラニン色素への働き

ハイドロキノンの働きの前にシミができる仕組みについて簡単にみておきましょう。

 

表皮は三層構造になっており一番奥の層である基底層にあるメラノサイトというメラニンを作る細胞があります。

同じく基底層にはチロシンという物質が存在し、チロシンからチロシナーゼというメラニンを合成する酵素が分泌されメラノサイトから色素細胞であるメラニンが作られていくのです。

メラニンは紫外線にあたると酸化して黒くなったり色が濃くなったりするため、それが皮膚の表面にシミとして現れるのです。

 

ハイドロキノンにはチロシナーゼを阻害する働きとメラノサイトの活性化を抑制する働きがあり、メラニンを作らせないようにする作用があるのです。

 

また、メラニンが酸化して色素が沈着してシミになると紹介しましたがそのメラニンの酸化を還元する働きがあるのです。

還元ということは酸化を抑制するため、結果メラニンの色を薄くしてくれるということになります。

副作用はあるのか

シミを作らないだけでなく既存のシミも消してしまうほどの高い効果があるのですから、やはり気になるのは副作用でしょう。

 

人によっては刺激が強く、赤くなったりかぶれるなどの症状が出ることもあります。

ハイドロキノンを塗りそのまま紫外線に当たるとシミが濃くなる可能性もあります(ハイドロキノンの使用方法については後述)。

 

また、濃度が高いものを長期にわたって使用し続けるとその部分のみ脱色されて白くなる、いわゆる白斑の状態になる可能性があります。

シミが薄くなったり完全された時点で使用をやめることをオススメします。

発がん性の有無

実はハイドロキノンが5%以上含まれるものを動物(ラット)に与え続けた結果、がんを発症したといわれています。

しかし、世界保健機構(WHO)の外部機関である国際がん研究機関(IARC)は人に対する発がん性の根拠の強さを示す発がん性分類においてハイドロキノンはグループ3であると位置づけています。

グループ3は「ヒトに対する発がん性について分類できない」とされています。

参考→ 国際がん研究機関(IARC)の概要とIARC発がん性分類について|農林水産省

化粧品と医薬品での濃度の違い

厚生労働省が許可しているハイドロキノンの配合量は2%となっています。

そのため市場に出回っている化粧品に含まれるハイドロキノンの配合量は2%となっています。

2%よりも高い濃度のハイドロキノンは医療機関で医師の処方が必要となる医薬品となります。

 

しかし、実際には市場にはハイドロキノンの濃度が1%から4%、中には10%以上のものも販売されています。

一般に市販されている化粧品を購入する際は、シミを消すという効果に注目してしまいがちですが、ハイドロキノンの配合濃度も確認して購入するようにしましょう。

 

医薬品としては2%から4%のものが処方されますが、やはり濃度が高い方が短期間で効果を発揮しやすいため、4%のハイドロキノンが処方されることが多いようです。

医療機関ではレーザー治療と併せてハイドロキノンの使用を勧めている場合もあり、肝斑や炎症痕などにはレーザーは効果がないためハイドロキノンで対応するようにしてるようです。

 

またトレチノインとハイドロキノンを併用することを推奨する医療機関もあります。

トレチノインは美白効果の高いビタミンAの誘導体です。

ハイドロキノンと併用すると相乗効果により、高い効果が得られるといわれています。

ただしトレチノインを使用した際はレーザー治療はできないとされています。

配合化粧品の使用方法と注意点

ハイドロキノンが配合されたスキンケア商品としては化粧水やクリームや美容液などがあげられます。

化粧水や乳液や美容液などのなかで顔全体に浸透させるタイプのものは直接顔全体に塗り広げるため、ハイドロキノンの配合量は2%程度のものが多くやや低くなっています。

集中型のスポットクリームやスポット美容液の場合はハイドロキノンの配合量が高くなっていますので、顔全体に塗り広げると副作用が出る確率が高くなってしまうため、シミの箇所にのみに塗り込んで使用します。

 

使用における注意点

肌の弱い方や体調によってはハイドロキノンを使用すると赤くなったり肌荒れを起こすなどの肌トラブルが起こる場合もあります。

 

使用する際には下記の注意点を守るようにしましょう。

  • パッチテストを行う
  • 洗顔後に使用する
  • スポットクリームの場合は綿棒を使用する
  • 紫外線対策
  • 薄く塗布する
  • 使用期限を守る
  • 保管場所に気を付ける
パッチテストを行う

化粧品や医薬品を使用する際に自分の肌に合っているか、かぶれないかなどを確認するために行うのがパッチテストです。

テストは皮膚の薄い部分、例えば二の腕などで行います。

 

絆創膏などにハイドロキノンを塗り二の腕にはりつけます。

24時間そのまま放置した後に絆創膏をはっていた部分に赤身やはれやかぶれなどがないか確認します。

何もなければ使用できますが、何か異常があった場合は使用せず、病院から処方されている場合は医師に相談しましょう。

洗顔後に使用する

洗顔をした後の清潔な肌に使用するようにしましょう。

ただし、洗顔後は肌の一番表面にある角質層にはたくさんの水分があるため化粧品や医薬品の浸透力が高まります。

 

洗顔直後では刺激の強いハイドロキノンの浸透力も高まり過ぎて、効果が出過ぎてしまう可能性もあります。

洗顔後20分程度経過した後にハイドロキノンを塗布することをオススメしますが、20分待てない場合は先に化粧水や乳液を塗った後にハイドロキノンを塗ってもよいでしょう。

スポットクリームの場合は綿棒を使用する

シミがないところにスポットクリームのような化粧品の中でも濃度の高いハイドロキノンを塗布すると白斑になる可能性がありますので、綿棒などにクリームをつけシミの部分にのみ塗布しましょう。

紫外線対策

ハイドロキノンを塗った状態で紫外線を浴びるとシミが濃くなってしまう可能性があります。

ハイドロキノン配合の化粧品を使用するのは夜だけにしておく方がよいかもしれません。

特にスポットクリームのような高濃度の化粧品は夜寝る前に使用することをオススメします。

 

朝洗顔後にハイドロキノン配合の化粧品でスキンケアをしたときはもちろんですが、就寝前に使用した場合でも日中は必ず日焼け止めを使用するようにしましょう。

室内でも直射日光ではなくても紫外線は入ってきますのでもちろん日焼け止めを使用してください。

 

もう一点、日焼け止めを使用しなければならない理由があります。

それはハイドロキノンにはメラニンを還元する、いわゆるメラニンを作らせない働きが関係しています。

メラニンはシミの元になると思われている悪者ですが、実は紫外線から肌を守るという大事な役割を担っているのです。

ハイドロキノンを使用することでメラニンが減り肌を守るという役割が果たせなくなる可能性があるのです。

 

したがって日焼け止めを塗り、紫外線から肌を守る必要があるのです。

薄く塗布する

ハイドロキノンがシミに効果があるならばその効果を実感したい、早く実感したいと思うものですが、それ故に何度も重ね塗りをしたり濃く塗布する方がいらっしゃるかもしれません。

ハイドロキノンは刺激の強い物質ですから少量でも十分に効果を発揮しますので、つけ過ぎに注意しましょう。

使用期限を守る

ハイドロキノンは非常に参加しやすい物質です。

そのため化粧品として販売されているものは比較的容量が少ないものが多いのが特徴です。

酸化してしまったハイドロキノンを肌に使用してもシミを消す効果が薄れてしまったり肌荒れを起こしてしまう可能性があります。

必ず使用期限を守るようにしましょう。

保管場所に気を付ける

上記のとおり、非常に参加しやすい物質ですので、保管場所は直射日光を避け戸棚や冷蔵庫など暗所がオススメです。

必ずフタを締めることも大切です。

新型ハイドロキノンの登場

平成16年4月より新型ハイドロキノンまたは安定型ハイドロキノンという名称で販売されている成分があります。

これは環境経営研究所から販売されており、東京工業大学と新潟薬科大学と新潟環境クリニックの三者による産官学共同研究により開発された成分です。

 

ハイドロキノンは刺激性が強く酸化しやすいという特徴がありますが、新型ハイドロキノンや安定型ハイドロキノンは従来のハイドロキノンの弱点を克服した成分となります。

 

新型及び安定型ハイドロキノンはハイドロキノンの周囲に界面活性剤を規則性に従って配置し結合させることで熱や光や酸素に影響を受けにくし、ゆっくりと成分を放出する除放性も加えられた成分です。

なおかつハイドロキノン従来の美白効果も損なっておらず、酸化や変質がしにくいため医薬品業界や化粧品業界より注目されています。

→ ハイドロキノンを安定化|化学工業日報

 

 

ハイドロキノンは自分の肌の状況に合った配合濃度のものを選び、正しく使用すれば効果を得ることができる物質です。

成分の特性に注意しながら、シミ対策として取り入れてみてはいかがでしょうか。