妊娠 脱毛

レーザー脱毛は毛の黒いメラニンにだけ反応させる画期的な脱毛方法なので今日ではフラッシュ脱毛と並んでポピュラーな施術方法です。従来の針脱毛に比べると施術のスピードが圧倒的に早くなり、受ける側にとっても負担になりません。

しかし、そんな画期的なレーザー脱毛を誰でも受けられるわけではありません。レーザー照射の際に毛を高温にして焼く形になるのである程度痛みを伴い、生理的には皮膚表面や表皮、真皮にダメージを与えることになります。

したがってそれらの組織で他所のダメージを受けても問題ない、すぐに回復する身体である方でないとレーザー照射を行わないのが基本です。逆に言えば照射で問題が起こりうる以下の方は脱毛を受けられないことがあります。

  1. 妊娠中の方
  2. 日焼け・地黒の方
  3. ヘルペスの方
  4. 糖尿や心疾患の方
  5. ゴールデンリフトを受けている方
  6. ステロイド外用薬を使用中の方

この他にも照射個所にホクロがある場合はそこを避けて施術することがあったり、黒ずみの具合が激しいシミや色素沈着がある個所もメラニンが集中しているためレーザーを当てると火傷のリスクが伴うので避けなければならないケースもあります。

さて、上に挙げた6つの項目に該当する方は院によって照射を断られてしまうことがあります。ではなぜこれらに当てはまっているとレーザーを受けることができないのでしょうか。

 

1.妊娠中の方

レーザーを受けることでその光が胎児や胎盤に届き悪影響を及ぼすわけではありません。医療レーザー脱毛で最もよく使用されているジェントルレーズのレーザーでさえ皮膚表面からほんの5mmほど奥までしか届きません。

なのでレーザーそのものが胎児に影響するのではなく、妊娠中の方はホルモンバランスが乱れており正常に脱毛できなくなるからです。例えば産毛がレーザーに反応して太く濃い毛になる硬毛化が起こりやすいなどです。

 

また生理でもこの経験をされる方もいますが、妊娠中は肌の痛みに関して非常に敏感になります。照射では痛みを伴いますので痛感神経が敏感な状態では通常よりも痛く感じ、その痛みが妊婦さん自身のストレスになります。

妊娠中はなるべくストレスを避けるべきと言われますが、このような脱毛で起こる痛みに関しても同じです。レーザーが直接胎児に影響しなくても、通常であれば感じないストレスを受けることで間接的にお腹の中の赤ちゃんに影響するのです。

妊娠すると胎児の身体や脳を形成するために男性ホルモンが分泌され、このホルモンが妊婦さんにも一部影響するため体毛が濃くなったり抜け毛が起こるとされています。しかしこれは妊娠中の一時的なもので多くの場合は出産後に元に戻ります。

 

女性であるからには体毛が濃くなるとどうしても気になってしまいますが、それはあくまでも一時的なものであり出産後また元に戻るものなので脱毛は考えず、それよりも毛の濃さでストレスを感じないようにすることを意識しましょう。

 

2.日焼け・地黒の方

以前も日焼けや地黒の場合なぜレーザー脱毛を受けることができないのかお話しした通り、レーザーの光は黒いメラニン色素だけを狙って高熱を持たせます。メラニン色素が集中している毛が熱を持ちダメージを受けることで脱毛する仕組みです。

しかしメラニンは毛だけでなく肌にも含まれており、日焼けをしている方や地黒の方は多くそれを持っているのです。日焼けの場合は紫外線を浴びて皮膚がメラニンを生成し、地黒の場合は生まれつき皮膚に存在するメラニンが多いためです。

毛のみがレーザーに反応すればいいのですが、日焼け・地黒の方は皮膚までが反応してしまい熱を持ち火傷のリスクが高まります。そのため皮膚が黒い方はレーザー照射が受けられません。もちろん色白の方も夏の日焼け対策は欠かせません。

 

3.ヘルペスの方

ヘルペスとは唇周りや性器やその付近に水ぼうそう帯状疱疹(たいじょうほうしん)ができる症状です。ヘルペスの原因は感染性の高いウイルスで、直接の接触や間接的な接触によってもうつるもので、感染してから3日前後で発症します。

レーザー脱毛はどんな機器でも肌に直接照射口を当てて発射しますのでここにウイルスが付着する可能性もあります。たとえ照射口をヘルペス患部に付けなくてもそれ以外の場所にウイルスが存在する可能性があるため機器の使用を避けます。

ウイルスが機器へ付着するだけでなく、万が一ヘルペス患者が患部に触れてそのまま施術室に移り物に触れるとそこへウイルスが付きます。感染力が強くどこから病原体がやってくるのかわかりませんのでヘルペスの方への照射を避けます。

4.糖尿や心疾患の方

糖尿病と言えばよく認知された病気ですが、糖尿になると食物を体に入れた際に生成されるインスリンの出かたや作用に問題が生じて、栄養を運べず身体でうまく代謝させることができなくなります。

レーザーを打つと皮膚にも一定の負担があるため照射直後は赤みを帯びる、腫れるといった症状が出ますが通常は軟膏を塗布することですぐに治まります。しかし糖尿の場合肌での代謝もうまくできないため腫れや炎症が治りにくくなります。

また心臓の筋肉に血液中の酸素がうまく行き渡らず、心臓の機能が低下してしまう心疾患の方も、レーザー照射のような刺激を受けることで不整脈や手足のしびれが起こる可能性があるため、脱毛処理が受けられないことがほとんどです。

 

5.ゴールデンリフトを受けている方

ゴールデンリフトは最近アンチエイジングの施術として人気がるもので、体毛ほどの薄さ、細さに加工した高純度の金を皮膚内部に入れることで肌の再生機能を刺激・活発にして美肌効果を出すもので、効果があると認知されている方法です。

金の糸を入れることで線維芽細胞にコラーゲンの生成を促しますが、金の糸は皮下組織(皮膚表面から4~5mm程度)に入れるため、この上からレーザーを打つと光が届いてしまい予測しない反応が起こりうるため照射できまん。(レーザーは5mmほど届く。)

レーザーの光が純金に反応することは理論上考えられず実際のところは問題がないとされているものの、万が一トラブルが起こった時の対処法・その事例がほぼない状態ですので、念のため照射は避けるといった形をとる医療機関がほとんどです。

 

6.ステロイド外用薬を使用中の方

ステロイド外用薬とは強い抗菌性を持つ塗り薬のことで、アトピー性皮膚炎の炎症の広がりを抑え、赤ニキビのような炎症も抑える効果があります。ニキビ用化粧品では改善のためにステロイド作用に似た成分が使われるなど、割と身近なものです。

強い抗菌性、抗炎症作用を持つステロイドですが、その強さゆえ肌のバリア、改善機能に必要な常在菌まで殺菌してしまうことになり、日常的に使用しているとそれらの善玉菌を生成する力が落ちてステロイドに依存してしまいます。

バリア、再生に必要な菌が少ない肌でレーザー照射を受けると脱毛処理による一時的な炎症を改善することもできなくなります。普段それを使用していない方は施術後の軟膏治療で炎症が治まるものも、ステロイドを使用中の方はその効果が弱くなります。

またステロイド外用薬の中にはレーザー照射に反応しやすい成分を含んでおり(おそらくタンパク質系成分)、打つとその成分を取り込んだ皮膚内が熱を持ちヤケドや炎症を起こすためレーザー脱毛は控える形になります。

 

心当たりがある方は必ず相談を

脱毛 相談

糖尿や心疾患の病気だけでなく妊婦であること、ステロイドを使用中であることなど自分の状態を伝えることは非常に重要です。伝え漏れで万が一施術後に健康の異常が出てしまっては本来の美容の効果が得られません。

レーザー脱毛、フラッシュ脱毛は画期的な方法ですがそれなりのリスクもあります。リスクを極力なくすためにエステサロンで脱毛を受ける場合は医師の同意書が必要になったり、美容外科ではその場で医師の問診を受けることもあります。

上に挙げた項目以外で何か心配事があるならば、事前のカウンセリングで必ず相談してから脱毛を受けるようにしてください。