鼻毛脱毛

脱毛市場が非常に賑わっている今日、女性の間では全身脱毛はもはや当たり前、男性では髭脱毛の人気に火が付き、男女どちらでもじわじわと希望者が増えているVIO(ハイジーナ)脱毛があり、もはや体毛であればどこで脱毛する風潮です。

髭やVIO部分の脱毛はなんとなく理解できます。サラリーマンの方は身だしなみに注意する必要があり、毎日髭を剃るくらいなら脱毛してしまった方が早いです。VIO部分の毛は、夜の営みの時に気になる方、お仕事柄ない方がいいケースもあります。

それでも人によってはVIO脱毛なんてあるのだとびっくりすると思います。しかし、最近ではそれ以上に予想外の部位の脱毛もあることをご存知でしょうか。普段は体の外に出ることはなく内側で活躍してくれてるあの毛です。

 

鼻毛脱毛

体内の入り口になる身体の穴部分に毛が生えているのは鼻だけです。耳にも毛が生えているのですが鼻毛に比べてれば非常に小さくて細いのもので機能的とは言えません。(しかし中には歳を取ると長くのびる人もいるようです。)

最近では新しい市場を生み出そうとしているのかわかりませんが、鼻毛の脱毛を行うところがあるようです。確かに鼻毛が伸びで穴からちらっと毛を見せているのは恥ずかしいですし、周囲もそれについて声をかけるべきかどうか迷います。

しかし鼻毛も生理的にちゃんとした意味をもって生えているものですので毛だからとりあえず脱毛してしまうのはいかがなものかと思います。そんな鼻毛ですが、どのような機能を果たしてくれているのかご紹介したいと思います。

 

鼻・鼻毛の働き

  • 空気に混じったホコリや菌を取り除く
  • 鼻粘膜でさらにそれを取り除く
  • 粘膜で空気を暖めて身体に最適化する

鼻は2つの呼吸の入り口の一つで、空気を体内に取り込む時に一緒に入ってくるホコリや菌の侵入を防ぐために鼻毛を備えています。ホコリや菌を受け止める鼻毛よりもさらに奥には鼻粘膜という粘膜でおおわれた部分があります。

鼻粘膜では鼻毛で取り切れなかったホコリ等を付着させて取る機能と、空気に温度と湿気を持たせて身体に適度なものにする機能があります。実はこの鼻粘膜部分にも線毛というイソギンチャクの脚のような非常に細かい毛が多数あります。

粘膜に付着した異物は当然体内へ送り込んではいけないため、線毛がいらなくなった粘膜をベルトコンベアの様に一方方向に流して体外に排出します。これが鼻水になるのです。(線毛はのどにもあり、のどから出る場合はタンになります。)

 

鼻毛がなくなると

このように鼻毛は私達の身体に異物が侵入しないようにとても重要な役割を果たしている言えます。ではホコリや菌が入るのをブロックする機能を持つ鼻毛がなくなると一体どのようなデメリットがあるのでしょうか。

当然ブロック機能がなくなるわけですから呼吸によって取り込んだ空気に含まれているホコリ・菌を直接粘膜で受けることになります。たしかに粘膜も鼻毛と同じようにそれらを付着させて器官へ入ることを防止する役目があります。

しかし粘膜は無敵ではなく菌や異物、ウイルスの量が多いとそれに負けてしまいます。粘膜がそれらを取り切れないと菌たちは線毛がある上皮層に達して攻撃し、炎症を起こします。これが風邪の症状の一つになります。

 

菌、ウイルスの他に春・秋に舞い散る杉や稲花粉などのアレルゲンに関しても同じです。抗原であるアレルゲン(花粉)が直接、大量に粘膜に達することでそれを抑えようとする抗体も同様に大量につくられるので通常よりもひどい症状になる可能性があります。

風邪や花粉症にならないためには鼻毛が必要と言うくらいに大変重要な役割を果たしているものです。安易に脱毛などと考えずに、伸びた分をほんの少しカットすればお鼻のエチケットは十分守られるでしょう。

 

鼻毛脱毛でさらに危険なリスク

脳 血管

鼻毛穴奥の皮下組織には外側鼻動脈(がいそくびどうみゃく)と呼ばれる頭頸部(首から上全ての部分)の動脈の一種があり、これは外側後鼻動脈などに繋がっておりさらに枝分かれして頭全体の血流に関わっています。

鼻毛を抜いて微量の出血を経験したことがあるかもしれませんが、これは脱毛のダメージによって毛穴の組織・皮膚が破れて外側鼻動脈から出血するためです。動脈による出血ですが鼻の中でも少量しか出ない部位なのですぐに止まります。

しかし脱毛することでその傷口から菌やウイルスが侵入してしまうと顔・頭全体にそれが広がることになるので失明や髄膜炎など頭頸部に関わる重い病気になることがあります。そして最悪の場合死亡することもあります。

 

脚や腕、VIO部分の脱毛は美容にとって良い効果を出す物かもしれませんが、鼻毛の脱毛に関しては良いことは何一つありません。繰り返しになりますが鼻毛の脱毛は行わず、専用のカッターでほんの数ミリ切る程度にしておきましょう。