AGA治療薬

薄毛やAGA(Androgenetic Alopecia 男性型脱毛症)の治療はいくつかあり、症状が軽ければ美容外科やクリニックに通わずとも自分でケアをしてそれが改善することがあります。

しかしそれは本当に軽度の場合のみで、専用の育毛剤やサプリメントを使わなくとも生活習慣の改善などで良くなることもあるのです。

一方で薄毛が明らかに目立っている状況、一度クリニックに通ってみてAGAだと診断されているケースでは育毛剤・サプリメントなどの使用だけではうまく改善できません。

特に年齢を重ねれば重ねるほど進行するのがAGAの特徴で、これを治す一番の方法は病院で診療してもらうことです。

 

一時期『AGAはクリニックで治せる!』とよく宣伝されていたように、現在日本における薄毛治療は大変高いレベルで行われており薄毛の症状に合った正しい治療を受ければ改善の余地は十分にあります。

AGAのための治療方法は一つだけではなく、症状やその度合いによって行われる治療方法が異なります。

ここではAGAの原因と病院やクリニックで処方される主なAGA治療の薬についてご紹介し、それぞれの効果や副作用、必要な費用などをご紹介したいと思います。

髪の毛と毛周期

髪の毛は平均で約10万本生えていると言われており、実際にはとても長いもので、皮膚上に見えているのは毛全体の3分の1に過ぎず、皮膚の下に残りの3分の2が隠れています。

見えている部分は毛幹、隠れている部分が毛根と呼ばれています。

毛根の先端部分には毛乳頭があり、毛乳頭には発毛にとって重要な毛母細胞(髪の毛の種のようなもの)があり、これが細胞分裂をおこして毛一本を作っているのです。

後ほど説明しますが、細胞分裂を繰り返して毛を作り、伸びている時期を成長期と呼びます。

 

成長期は2年から5年程度で毛は1日に約0.4mm伸びると言われています。

髪の毛にも寿命があり寿命がくると成長が止まり、成長がストップした毛は2週間から3週間かけて毛穴に毛乳頭を残して徐々に抜けていきます。

成長が止まって抜けるまでの時期を退行期と呼びます。退行期が終わると髪の毛が完全に抜けおちて2、3か月の休止期となります。

休止期の期間は次の毛を生成する下準備中なので、毛穴に毛は存在していません。

 

このように髪の毛は成長期、退行期、休止期を繰り返して新しく生え変わっていくのです。

これら成長期、退行期、休止期の繰り返しを毛周期(ヘアサイクル)と呼んでいます。

毛周期は髪の毛1本1本でも微妙に異なります。毛穴組織はそれぞれ個々に成長スピードなどの情報を持っているので互いに影響され合うことはありません。

健常な頭皮でも毛は1日に50本から100本程度抜け、代わりに新しい毛が同程度の本数生えてくるため一定の毛髪量が維持されています。

AGAではない健康な状態の頭皮でも、全体の約90%が成長期で、約10%が休止期にあります。

AGAとは?

気になる脱毛症についてですが、大きく分けると二つに分かれます。

  1. 髪の毛が抜けて本数が減るという文字通りの脱毛
  2. 髪の毛の本数自体は変わらないが毛が細く短い軟毛になってしまう

前者の髪の毛の本数自体が減る代表的なものとして円形脱毛症や皮膚疾患による抜け毛があげられます。

そして、後者の軟毛の状態こそがAGA(男性型脱毛症)の特徴のなのです。

さらにAGAの頭皮では、先ほどご紹介した毛周期サイクルの成長期の期間が短くなってしまうのです。

AGAの症状と特徴

AGAの症状はどういうものなのでしょうか。

これは男性特有の症状で女性にはあまり見られず思春期以降、早ければ20代前半から頭頂部から前頭にかけて髪の毛が軟毛になります。

髪の毛の本数は変わらないにもかかあわらず毛が細くなるため、全体的に頭髪が薄くなっているように見えます。

 

いわゆる『若ハゲ』と呼ばれる状態でそのまま何の対処も施さず放置しておくと年齢とともに進行していきます。

AGAの方の頭部をよく見てみると髪の毛が生えていないもしくは産毛のような軟毛が少しあり、まばらに生えているように見えます。

これは完全に毛穴や毛包(毛根を守るように毛根の周囲を取り囲んでいる部分)がなくなっているのではありません。

成長を続ける毛包は確実に存在しているのです。

 

ただ、何らかの原因により毛周期が短くなり、十分な成長期をおくれず成長途中の軟毛のまま成長が止まり抜けてしまうのです。

AGAを発症するまでは毛包は太く健康な髪の毛の太さに合わせた大きさなのですが、毛が細くなると細い軟毛に合わせるように小さくなります。

一度軟毛になってしまうと対策を取らない限り毛包も小さいままです。

しかし毛周期が短くなる原因を突き止めて対処し治療をすれば、AGAは改善する可能性が十分あります。

AGAの原因と男性ホルモン

AGAの原因:生活習慣

AGAの原因は様々です。例えば偏った食事、不規則な生活などが関係しており、大きなストレスもAGAに影響します。

言うまでもなく過度なストレスを受けている状態ではそれを運動などにより発散させため込まないようにしなければなりません。

現代社会はストレス社会ともいわれていますので、ノンストレスの中では生活できないことは明らかです。

自分なりにうまくストレスと付き合う方法を見つけていかなくてはなりません。

 

また偏った食事や不規則な生活という言葉に思い当たる節がある人は意識をして食生活を改善するように心掛けましょう。

不規則な生活は自律神経の乱れを引き起こし、自律神経が乱れると発毛のためのホルモン分泌に大きな関わりを持つ脳下垂体や視床下部にまで悪影響を及ぼします。

食生活では最低限「食べる」ことを意識しましょう。

髪の毛は9つの必須アミノ酸と同じく9つ非必須アミノ酸から出来ており、このうち必須アミノ酸はヒトの体内で生成できないため食事によって摂り入れる必要があります。

髪の生成に必要な栄養素がなければ当然薄毛・抜け毛も改善はされませんので、食事を疎かにすることは禁物です。

AGAの原因:男性ホルモン

ストレスや食事も大事ですが、AGAの直接的な原因として挙げられるのが男性ホルモンです。

現在のAGA研究では、その原因は男性ホルモン(アンドロゲン)でありこれがいくつかの過程で変換して薄毛を引き起こすとされています。

男性ホルモンそのものがAGAを誘発するわけではありません。

アンドロゲンは筋肉をつけ体毛を濃くするなど男性らしい体つきにする働きを持っています。

 

ただ、一方で頭髪に関してはこれが原因で薄毛・若ハゲにつながります。

AGAを引き起こすのは男性ホルモンの中のひとつであるテストステロンで、これは毛乳頭細胞や皮脂腺付近に存在している5α-リダクターゼという酵素に結び付くとジヒドロテストステロン(DHT)に変換され脱毛の原因になります。

5α-リダクターゼのⅠ型とⅡ型

5α-リダクターゼにはⅠ型とⅡ型があります。

Ⅰ型5α-リダクターゼは側頭から後頭部にかけての毛乳頭や付近に多く存在しています。

Ⅱ型5α-リダクターゼは髭や胸毛、前頭から頭頂部にかけてのあるのですが、テストステロンが強く作用するのはこのⅡ型5α-リダクターゼに対してだと言われています。

AGAが前頭から頭頂部にかけて症状が表れる理由はこのためです。

 

男性ホルモンによりAGAが起こる原因をまとめますと、テストステロンが5α-リダクターゼによって変換され作られたジヒドロテストステロンが、5α-リダクターゼと同じく毛乳頭付近にあるホルモンの受け皿であるレセプターと結びつくことで脱毛信号が発せられ、薄毛・抜け毛が起こるのです。

また、ジヒドロテストステロンは毛母細胞の分裂や増殖を抑えてしまい、毛周期に乱れが生じて成長期を短くしてしまいます。

毛が育つ期間が短くなるということは、十分に成長しない軟毛の状態のまま抜け落ちてしまうことを意味します。

その結果、自分自身でも薄くなったと感じ、他人から見てもはっきりとわかる薄毛の状態になってしまのです。

 

上記の様なAGAの発生を防ぐ方法としては

  • Ⅱ型5α-リダクターゼとテストステロンを結びつかないようにする
  • 酵素か男性ホルモンのどちらかの動きを抑える

の2つが考えられます。

テストステロン自体は身体の生命にとって必要不可欠な働きをしているためこれを抑制するのは現実的に不可能です。

そのためⅡ型5α-リダクターゼをどのように抑えるかということがポイントとなります。

 

では5α-リダクターゼはどのように抑制すればいいのでしょうか。

外用薬:ミノキシジル

外用薬 ミノキシジル

外用薬はその名の通り頭皮に直接薬を塗るタイプのもので市販の育毛剤のほとんどは外用(薬)として販売されています。もちろんそれら市販のものでも改善することもあるかもしれませんが、病院などの医療機関で処方される外用薬の方が成分をみても効果は上です。

外用薬で使用される薬剤の主成分となる成分は以下です。

  • ミノキシジル

 

ミノキシジル外用薬の効果

ミノキシジルはもともと血管を拡張して血行を良くするための高血圧改善薬として使用されていましたが、外用薬として頭皮に使用することで薄毛や抜け毛、AGAの改善効果があると判明し現在では育毛・発毛外用薬の主成分として活躍しています。

本来の高血圧改善の用途の通り、これを使用することで塗布した部分とその周囲の血管を拡張させて血液の流れが良くなり、発毛・育毛の根源である栄養成分や男性ホルモン(テストステロン)などがしっかりと毛乳頭にたどり着くよう手助けします。

ただ、AGAの原因はテストステロンが毛乳頭や皮脂腺付近に存在している還元酵素である5αリダクターゼによってジヒドロテストステロン(DHT)に変身し、これが脱毛の主たる原因になるとされているため「血管の拡張により成分・ホルモンが行き渡り薄毛改善につながる」という説明は不十分なように思えます。

ただ、どうやらミノキシジルには血管拡張作用だけでなく発毛を促す作用を持ち合わせている可能性があることもわかって来たようです。

 

2002年の3月、公益社団法人の日本薬理学会が出版する日本薬理学雑誌に掲載された論文の中で大正製薬(株)特別研究プロジェクトに所属する小友進氏は以下のように報告しています。

ミノキシジルの発毛効果はsulfonylurea receptor(SUR)を作動させ,(2)血管平滑筋ATP感受性Kチャネル開放による毛組織血流改善,(3)毛乳頭細胞からのVEGFなど細胞成長因子の産生促進,(4)ミトコンドリアATP感受性Kチャネル開放による毛母細胞アポトーシス抑制,のいずれかを誘起し,成長期期間を延長して,矮小化毛包を改善することによると推察される.
引用元:CiNii論文 – ミノキシジルの発毛作用について

この中で気になるは(3)で述べられている「VEGFなど細胞成長因子の産生促進」です。VEGF(血管内皮細胞増殖因子)とは血管新生作用、つまり新たな毛細血管を生成する作用を持つ増殖因子のことです。

これまで毛母細胞(髪の毛の種)にまで届いていなかった発毛・育毛の栄養素がVEGFによって作られた新たな血液回路を通ってそこに行き渡り、栄養を受けた毛母細胞は活発に細胞分裂を行い髪を成長させるという形です。

論文の中では「そのような可能性がある」とだけ言われているので確かなことではありませんが、多く病院やクリニックでミノキシジルが使用されている現状を考えればその作用は発毛にうまく働いているのではないかと考えられます。

 

ただし、やはり新たな血液回路が出来て栄養素が届くようになるとしても、その栄養素と同じようにAGAの原因物質ジヒドロテストステロンも血液に乗って運ばれるので、ミノキシジルだけで発毛できると考えるのは合理的ではありません。

実際のところ、AGAの治療でミノキシジル外用薬が処方される際はプロペシア(フィナステリド)内服薬も一緒に渡されることがほとんどです。プロペシアはテストステロンをジヒドロテストステロンに返還してしまう5αリダクターゼの働きを抑制します。

つまりミノキシジルとプロペシアを併用することで…

【血管拡張・生成で栄養素を毛穴へ送る(ミノキシジル)
+
【ジヒドロテストステロンへと変換させる5αリダクターゼを抑制する(プロペシア)】

【毛乳頭に栄養素は届き、脱毛原因物質は届かないので毛母細胞が問題なく細胞分裂できる(髪が成長する)】

 

の公式が出来上がり、薄毛改善が期待できるのです。

 

外用薬ミノキシジルの副作用

外用薬なので目立った副作用はありませんが、使用者の一部からは

  • 頭皮のかゆみ
  • 頭皮の発汗
  • 頭皮のかぶれ(赤み)

が報告されているようです。ただし副作用の発症率も2~5%と言われているので大きな心配をする必要はないでしょう。医療機関でミノキシジル外用薬を処方される際もアレルギーや皮膚の疾患があるかどうかなど問診があると思います。

これまで皮膚に問題を抱えていた方は上記の副作用が発症する可能性も高くなります。

ミノキシジルを主成分としている外用薬に「ポラリス」「ロゲイン」「リアップ」などがあり、これらの外用薬内でも配合濃度が違い濃度が高いものほど上記の副作用が起こる確率も高くなると言えるでしょう。

 

外用薬ミノキシジルの治療費

病院で処方される外用薬のほとんどはポラリスかロゲインです。これ以外ではその病院で独自開発・独自販売している外用薬の場合もあります。多少のバラつきはあるものの治療費用の相場は

おおよそ5,000円(1か月分)です。

ただしこれは外用薬単体の値段であって、これ以外に初診料や診察料が取られますのでその金額だけで済むわけではないでしょう。

内服薬:プロペシアとミノキシジル

プロペシア ミノキシジル

薄毛やAGAの原因が男性ホルモンや還元酵素5αリダクターゼにあるため、それを改善するためには体内レベルで作用する内服薬が有効と言えます。事実、AGAを内服薬のみで改善する例は多くその有効性が見られます。

処方される内服薬には以下のものがあります。

  • プロペシア
  • ミノキシジル

AGA治療における内服薬としては最も有名なプロペシア(フィナステリド)、そして先ほど外用薬としてご紹介したミノキシジルの2つが経口摂取の薬剤として使用されています。

2010年に日本皮膚科学会が発行した「男性型脱毛症診療ガイドライン(2010 年版)」では、男性型脱毛症(AGA)の改善において有効であり推奨できる成分として挙げているのはこれら2つのみです。(ただしプロペシアはFAGA・女性の男性型脱毛症には有効でないと掲載、ミノキシジルについては外用薬としての有効性を報告)

 

プロペシア(フィナステリド)の効果

「プロペシア」は商品名で、「フィナステリド」は成分名です。

プロペシアはもともと前立腺肥大の治療薬として開発されたものでしたが、検証データを取っている中で薄毛や抜け毛の予防・改善にも効果があることが判明しました。1997年12月にはFDA(米国食品医療品局で、日本の厚生労働省に当たる)がAGA治療薬として認可し、日本でも2005年に厚労省が承認した国内唯一の承認内服薬です。

 

再度確認しますと、男性ホルモンのテストステロンが還元酵素5αリダクターゼによりジヒドロテストステロンに返還され、これが脱毛原因物質として毛乳頭・皮脂腺付近のレセプター(ホルモンの受け皿)に結び付き抜け毛を引き起こします。さらに細かく見ればⅠ型5αリダクターゼ、Ⅱ型5αリダクターゼ、IGF-1、TGF-βなどの要因も関わっていると言われていますが、ここではわかりやすくするため上記のメカニズムを前提にお話ししています。

プロペシアはテストステロンを脱毛物質ジヒドロテストステロンに変えてしまう5αリダクターゼの働きを阻害します。ではプロペシアを使用し、5αリダクターゼを抑制すれば薄毛の改善はみられるのでしょうか。

国内臨床試験では,1mg日投与群における頭頂部の写真評価において,軽度改善以上の効果が58% にみられ不変以上の効果は98%に認められた.さらに,オープン試験として投与を継続した非ランダム化 比較試験では,2 年間および 3 年間の内服継続により 軽度改善以上の効果が 68% および 78% の症例で得られ,その率は増加傾向を示した.
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また,海外のコンセンサスオピニオンは,12カ月継続の後に効果を判定すべきであるとしており,少なくとも 6 カ月程度は内服を継続し効果を確認すべきである。

引用元:日本皮膚科学会「男性型脱毛症診療ガイドライン(2010 年版)」

プロペシアを1年服用し続けて髪が生えたなとわかる軽度改善が被験者全体のうち58%で見られ、2年間服用継続すると68%で見られ、3年間では78%もの人に軽度改善があったという報告です。

また「不変以上の効果」とありますが、これは毛髪は生えてこなかったものの抜け毛の進行が止まる、あるいは遅くなると言った変化があったのだと思います。体質によるところもありますが、プロペシアはこのデータで示されている通りAGA改善に有効です。

 

プロペシア内服薬の副作用

ここまでの効果や検証データを見ると大変素晴らしい内服薬であることはわかりますが副作用がないわけではありません。先ほど参照した「男性型脱毛症診療ガイドライン(2010 年版)」で副作用は以下のように報告されています。

副作用については,国内臨床試験において 1 年間のフィナステリド1mg日内服により,2.9%に勃起機能不全,射精障害,精液量減少など性機能障害が出現したが,その頻度はプラセボ群と有意な差はなかった.重要な副作用として,頻度は明らかではないが,まれに肝機能障害があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う.
引用元:日本皮膚科学会「男性型脱毛症診療ガイドライン(2010 年版)」

このガイドラインによれば

  • 勃起機能不全
  • 射精障害
  • 精液量減少

などの性機能障害が低い確率ながら起こり得るとのことです。ただしその確率もプラセボ群(プロペシアによる副作用が本当に成分によるものなのかを図るため、プロペシアを投与すると偽って全く無害の薬を投与し、思い込みや心理的要因でプロペシアと同じような副作用が起こるのかを見るグループ)とあまり関係がなかったという報告から、服用による副作用への心配・思い込みの影響で上記の性機能障害が起こることもあります。

ただしこのガイドラインに掲載されている副作用以外に抑うつ感や気怠さ、眠気、頭痛、めまいなども報告されており、プロペシアの服用を中止すればこれがすぐに改善するわけではなく、中止後も一定期間その症状が続くケースがあるとされています。

実際に2014年1月にジョージワシントン大学のMichael Irwig博士がフィナステリド(プロペシア)による副作用で性機能障害、心疾患などの後遺症・PFS (ポストフィナステリドシンドローム)が起こることを問題提起しています。

 

内服薬という性質上ホルモンやそれに関わる機能の働きを意図的に操作するわけですので上記のような副作用があっても不思議ではありません。国内承認されていうるプロペシアですが、必ず心身の状態を診てくれる医師の指示の下で使用することをおすすめします。

特にこれから子作りに励もうとしている方は先述のリスクを考えると安易な服用は避けるべきでしょう。

 

内服薬プロペシアの費用

プロペシア(フィナステリド)はこれを模倣した薬剤が出回っていますが、正規品はメルク社(日本ではMSD社・旧万有製薬)が販売しているもののみで処方の費用は7,000円~10,000円(0.2mg・1mg共 1か月分)のところが多いようです。

国内でプロペシアのジェネリック薬を処方しているクリニックもあり、その多くはフィナステリド錠として「ファイザー」「サワイ」「クラシエ」などの種類があります。ジェネリックの場合は5,000円(1か月分)程度です。

 

 

ミノキシジル(タブレット)の効果と副作用

ミノキシジルの効果については外用薬のところで説明した通りです。外用薬で使用するよりもミノキシジルタブレット(略してミノタブ)として内服薬で使用する方がその効果は高いとされています。

副作用

確かに経口摂取の方が効果が高く、実際にAGA治療でもタブレットで処方しているところは多いのですが気になるのは副作用です。外用薬の場合副作用と言っても多少赤みが出たりかゆみが出たりするだけで健康被害にはなりません。

しかしミノキシジルの高血圧改善薬としての性質上、血管を拡張して血圧が下がることによる症状や、多毛症、食欲不振などが起こる可能性があります。特に目立つのは血圧の低下によるもので以下のようなことが報告されています。

  • 頭痛
  • めまい
  • 動悸
  • 息切れ
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 眠気

外用薬と違い吸収された成分は身体のいたるところで作用するためどのような副作用が起こるのかはわかりません。人によってはまったくそれらの症状がないこともあり、実際に服用してみないとその有無はわかりません。

ただしミノキシジルはプロペシアのように国内で承認されていないことや「男性型脱毛症診療ガイドライン(2010 年版)」で外用としての検証のみ行われている点を考えると安易なタブレットの服用は避けたほうが良いでしょう。

AGA治療でもミノキシジルはタブレットでの処方よりもポラリス、ロゲイン、リアップと言った外用薬での処方を進めている院も多いです。

薄毛・抜け毛改善でもっとも重要なのは「治療を継続すること」ですので、安全面を疎かにしてしまっては続けること自体不可能になります。そうならないためにもミノキシジルを使用する場合まずは副作用の可能性、程度が小さい外用薬を処方してもらうことをおすすめします。

 

内服薬ミノキシジルの費用

ミノキシジルタブレットには2.5mg(28錠)のもの、5mg(28錠)、10mg(28錠)のものがあり、それぞれ相場は以下のような具合です(1か月分)。

  • 2.5mg:5,000~7,000円
  • 5mg:7,000~10,000円
  • 10mg:10,000~20,000円

病院によって料金が異なり、またミノキシジル配合量によっても費用がことなるのでいきなり内服薬を選択するよりかはまずは外用薬から開始してみた方が金銭的なリスクも少なめです。

 

1つだけの薬でAGAが改善するか

今回挙げたミノキシジル外用薬、プロペシア、ミノキシジルタブレットはAGA治療の薬としてほとんどの院で取扱いがあるものです。

それだけ改善の効果が見込めるもので、医師の診療の下であれば安全性も確保できるからでしょう。(クリニックによっては初診時に血液検査を行うことがあります。)

ではこれらの薬を単体で使用、例えば「ミノキシジル外用薬だけでAGA治療を行う」と言うようなケースでも改善は期待できるのでしょうか。

 

これも結局のところその人のAGAの原因や体質によるところもありますが、単一の薬のみの場合その効果は小さいでしょう。

仮に外用薬にしろ内服薬にしろミノキシジルのみを使用しても血管拡張されるだけで、脱毛原因物質ジヒドロテストステロンもその血流に乗って毛穴組織に届くため論理的にはこれだけで薄毛改善に有効だとは言えません。

一方プロペシアだけの場合でも、そもそも毛細血管が毛穴組織周辺に形成されていなかったり栄養素が行き届いていない状態ならば毛髪は生えませんし育ちません。

これではジヒドロテストステロンの生成を阻止してもあまり意味がありません。

 

なので抜け毛や薄毛を止め、毛髪を成長させるためには毛穴組織に栄養素を届けつつ脱毛物質は届けない仕組みが必要になります。

この仕組みを得るためにはミノキシジルとプロペシアの併用が最も効果的なのです。

現在でも多くのクリニックで薬の処方をする際、ミノキシジルとプロペシアを同時に出されています。